建築家の坂茂氏と横浜国立大学の西堀昭名誉教授に勲章を伝達 [fr]

 建築家の坂茂氏と横浜国立大学の西堀昭名誉教授が5月19日、ティエリー・ダナ駐日フランス大使により、それぞれ芸術文化勲章コマンドゥール、教育功労章コマンドゥールに叙されました。

建築家の坂茂氏が芸術文化勲章コマンドゥールを受章

建築家の坂茂氏
建築家の坂茂氏
© 在日フランス大使館
芸術文化勲章コマンドゥールを伝達される坂茂氏
芸術文化勲章コマンドゥールを伝達される坂茂氏
© 在日フランス大使館

 
 フランスや世界各地で特に注目された作品を手がけた著名建築家、坂茂氏が5月19日、フランス大使公邸で行われた叙勲式で、芸術文化勲章コマンドゥールに叙されました。芸術文化勲章は芸術・文学分野の創作活動で顕著な業績を挙げた人や、フランスや世界で芸術・文学の普及に著しく貢献した人を顕彰するために創設された勲章です。

 坂氏は建築の道に入ったごく初期から、建築と建材に関する私的な実験と考察を糧にして独創的な作品を生み出してきました。なかでも、1989年に名古屋で開催された世界デザイン博覧会における「水琴窟の東屋」、1994年に完成した「紙のギャラリー」、1995年に山梨県に建てた「紙の家」、2000年のハノーバー万国博覧会日本館、さらに近年では2014年FIFAワールドカップに合わせて建てられたブラジル大使館サッカーパビリオンなどが挙げられます。

 ダナ大使は、坂氏がフランスと維持している関係の強さを強調しました。パリにある公共文化施設の地方分散化の第一歩となったポンピドゥー・センター・メスの設計を手がけたことも、その一例です。この建造物によって地域全体が活性化した一方、貴重な交流と文化混淆の場が地域住民に提供されています。2017年9月には、日本の芸術と建築に焦点を当てた大規模な展覧会が開催される予定です。

 坂氏がジャン・ド・ガスティヌ氏と設計したフランス国内の最新作は、パリ西郊ブーローニュ=ビヤンクールのセガン島に今年5月にオープンした「ラ・セーヌ・ミュジカル」です。ガラスの卵形ホールとエコなシステムを備えたラ・セーヌ・ミュジカルは、緑化された屋上や、太陽の動きに合わせて移動する6,000平方メートルの太陽光パネルの帆など、環境への配慮が行き届いています。新しいパリの文化と音楽への西玄関、ラ・セーヌ・ミュジカルは、周囲の都市景観にも溶け込み、パリのカルチャーシーンの象徴的な場所の一つとなっています。
 

横浜国立大学の西堀昭名誉教授が教育功労章コマンドゥールを受章

横浜国立大学の西堀昭名誉教授
横浜国立大学の西堀昭名誉教授
© 在日フランス大使館
西堀昭名誉教授とティエリー・ダナ駐日フランス大使
西堀昭名誉教授とティエリー・ダナ駐日フランス大使
© 在日フランス大使館

 
 横浜国立大学の西堀昭名誉教授は、教育功労章コマンドゥールに叙されました。

 西堀名誉教授は、日仏文化交流史研究の第一人者です。『日仏文化交流写真集』全3集(1986-96)をはじめ、このテーマに関する多数の専門書を執筆しました。

 日仏協力の極めて幅広い分野(法律、教育、外交、軍事など)に関する深い学識に裏づけされた数多くの文献も執筆しています。

 西堀氏の著書のおかげで、ポール・クローデル、ギュスターヴ・ボアソナード、ミシェル・ルヴォンなどの人物を通して、フランスがどれほど日本の近代化に貢献したのか、これらの人物がどれほど日本を愛したのかを思い起こすことができます。

 西堀氏は尊敬される研究者であると同時に、優れた人道主義者でもあります。2007年、中国遠征(1900年、義和団事件)で死亡したフランス人兵士や水夫が埋葬された長崎・坂本国際墓地の墓碑42基の保守管理を引き受けました。西堀氏は墓とその記憶を維持しようと、これらの水兵の子孫を探し出すために何千通もの手紙を書きました。この行動は、歴史がどれほど現代にも息づくことができるかを浮き彫りにしています。

最終更新日 07/06/2017

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