アメリカのパリ協定脱退を受けて、マクロン大統領が声明発表 [fr]

 エマニュエル・マクロン大統領は6月1日、アメリカ大統領によるパリ協定脱退表明を受けて声明を発表しました。

フランス大統領府(2017年6月1日)

 親愛なる国民の皆さん、

 アメリカ合衆国大統領の発表から数時間足らずですが、私は皆さんの前で意見を表明したいと思いました。というのも、時局は重大だからです。

 私は気候に関するパリ協定から手を引くというアメリカ大統領の決定に留意します。私はこの最終決定を尊重します。しかしこれを残念に思います。アメリカ大統領は自国と自国民の利益にとって誤りを犯し、私たちの地球の未来にとって過ちを犯していると思います。

 私は先ほどトランプ大統領と話し合い、このことを伝えました。

 気候変動は現代の重要課題の一つです。数年前はまだ議論の余地があるように見えたことを、今では私たち全員が極めて明白なこととして認めざるを得なくなりました。生物多様性は脅かされ、気候変動は複数の大陸で飢餓を招き、一部の地域に大損害を与え、住民を祖国から追い立てています。フランスでも毎年、この気候変動の影響が見られます。

 もし私たちが何もしなければ、私たちの子どもたちは、こうした変動によって引き起こされた移住や戦争、物不足、群島や沿岸都市の消滅などに見舞われた世界を経験することになります。それはすでに始まっています。

 それは私たちが望む未来ではありません。私たちが子どもたちのために望む未来ではありません。私たちが世界のために望む未来ではありません。

 フランスの使命は、全人類を巻き込むこの闘いを先導することです。フランスが気候変動対策の最前線に身を置いた理由もそこにあります。フランスはあらゆる国際交渉に断固とした態度で臨みました。フランスは2015年12月、195カ国が共通の約束である、気候に関するパリ協定に署名するという偉業を成し遂げました。

 それゆえに、そうです、私は今夜、皆さんに力を込めて申し上げます。私たちは野心度を引き下げた協定のために再交渉することはありません。いかなる場合でもです。

 フランスは今夜、すべての署名国にパリ協定の枠組みに留まるよう、その責任にふさわしい地位に留まるよう、そして一切譲歩しないよう呼びかけます。

 私は今夜、アメリカに申し上げたいと思います。フランスはあなた方を信じています。世界はあなた方を信じています。私はあなた方が極めて偉大な国民であることを知っています。アメリカは自由、真実、理性が至る所で無知と闇に打ち勝つために建国されたことを知っています。とはいえ、間違ってはなりません。気候に関しては、プランB(代替案)はありません。というのも、地球Bがないからです。

 それゆえに、そうです、私たちは続行します。

 私はアメリカの大統領の決定に失望したすべての科学者、エンジニア、企業家、市民活動家に申し上げます。皆さんはフランスに第2の祖国を見いだすでしょう。私は皆さんに呼びかけます。ここに来て私たちと一緒に汗をかこうではありませんか。気候のための具体的な解決策について、手を携えて努力しようではありませんか。

 今夜、アメリカは世界に背を向けました。しかしフランスは、アメリカ人に背を向けることはありません。親愛なる国民の皆さん、世界のどこにいても私の声に耳を傾ける皆さん、私はフランスが闘いを放棄しないことを断言します。

 無論、私たちがアメリカの側に立って、この闘いに臨むほうがよかったのは言うまでもありません。というのも私たちの同盟国だからです。テロとの戦いをはじめ、数多くの防衛や安全保障の問題、数多くの産業や経済の問題について、今後も同盟国であり続けます。しかし事情はこのとおりです。

 扉は閉ざされていません。扉がアメリカ国民に閉ざされることは決してありません。私たちはこの国民から多くの恩恵を受けています。とはいえ、私たちの多くが今も決意を持ち続けています。

 フランスは世界でその役割を果たします。それがフランスに期待されていることだからです。私たちは今夜、ドイツとイタリアとともに、パリ協定に対する責任ある関与を改めて明確に示したいと思いました。先ほど、ドイツの首相と話し合い、数日中に、この趣旨に沿った力強いイニシアティブを共同で取ることにしました。私は土曜日(3日)、パリでインドの首相と会談し、この問題について話し合います。私は数日中に、主要な意思決定者の積極的な関与を確認するため、彼らに語りかけます。

 フランスは環境移行に取り組む研究者や企業のために国の魅力を増大させるため、具体的な行動計画を提案するとともに、とりわけヨーロッパとアフリカで、このテーマに関する具体的なイニシアティブを打ち出します。私は政府に対し、これらに積極的に取り組むよう要請しました。来週、この目的のために閣議を開きます。

 私たちは過去の約束だけを守るのではありません。フランスは今夜から、未来のために、私たちの未来のために、より一層野心的でなければなりません。

 共和国万歳!フランス万歳!

最終更新日 19/06/2017

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