国連自由権規約委員会委員候補のエレーヌ・ティグルージャ氏 [fr]

 フランスは国際連合人権(自由権)規約委員会委員(任期2019-22年)として、エレーヌ・ティグルージャ候補を推薦します。選挙は6月14日、ニューヨークで、市民的および政治的権利に関する国際規約(以下、自由権規約)第36回締約国会議で行われます。自由権規約委員会は、基本権を国際レベルで推進し、擁護する中で、中心的な役割を果たしています。

JPEG - 357.2 kb
エレーヌ・ティグルージャ氏
1975年7月19日、リール(フランス)生まれ
自由権規約人権委員会の作業言語3カ国語(英語、スペイン語、フランス語)に堪能
© MEAE, 2018

自由権規約委員会

 自由権規約委員会は独立した専門家18人で構成され、自由権規約に基づいて締約国に課せられた諸義務の履行を監視、監督します。

 そのために自由権規約委員会は、3つの主要な行動手段を持ちます。何よりもまず、同委員会は自由権規約によって認められた権利の履行に関する定期報告書の審査を担います。自由権規約の締約国は、この報告書の提出を義務づけられています。同委員会は一定条件下で、いわゆる「国家間」通報を審査することができます。この制度によって締約国は、他の締約国が同規約に基づく義務を履行していないことを訴えることができます。フランスのように自由権規約の第1選択議定書を批准した国を対象として、自由権規約で認められた権利を侵害されたと考える個人から発せられた、いわゆる「個人」通報を審査することもできます。

 自由権規約の締約国は現在169カ国で、そのうち個人通報を許可する第1選択議定書の締約国は116カ国、死刑を禁止する第2選択議定書の締約国は85カ国です。フランスはこれら3つの条約のいずれにも加盟しています。

エレーヌ・ティグルージャ候補

 ティグルージャ氏は国際公法・国際人権法のアグレジェ教授で、自由権規約第28条の要件を満たす経験と資格を備えています。同条は人権委員会の委員は「高潔な人格を有し、かつ、人権の分野において能力を認められた」人でなければならないと規定しています。

ティグルージャ候補の紹介ビデオ

ティグルージャ候補の主な職歴

 2017年9月よりニューヨーク大学の主任研究員(シニア・グローバル・フェロー)を務めるティグルージャ氏は、エクス=マルセイユ大学で国際公法のアグレジェ教授、人権の実践に関するサマースクールで学術担当責任者も務めています。

 同氏は2002年より、国連、ヨーロッパ評議会、とりわけヨーロッパ連合(EU)のために、世界中で人権分野の専門家による現地調査団に参加しています。

 同氏は国際刑事裁判所の賠償専門家リストに登録されています。

 ティグルージャ氏の専門知識、教育、研究の主要分野は、広範にわたる人権問題全般(国際・地域人権法、大規模な人権侵害、女性の権利、賠償、国家・国際機関免除、武力紛争法、国際的義務の国内的履行、テロ対策など)を網羅しています。

JPEG - 277.3 kb
ウクライナの国内避難民に関するサマースクール(ヨーロッパ評議会、2017年)

国際的・地域的人権保障メカニズムに関する高度な知識

 ティグルージャ候補は、国際人権法分野で広く認められた法的専門知識を基礎としています。とりわけ世界レベル(国連)と地域レベル(東南アジア諸国連合、ヨーロッパ評議会、アラブ連盟、米州機構、アフリカ連合、ヨーロッパ連合)の基本権保護メカニズムの比較分析に基づいた「国際人権法論」の共同著者です。

 この法的専門知識は、確固たる現場経験を伴います。ヨーロッパ、アフリカ、北アメリカ、ラテンアメリカ、中東で遂行した数多くのミッションを通して、国、NGO(非政府組織)、国際機関と接触しながら得た経験です。その中で、ティグルージャ氏はさまざまな利害関係者(政府職員、裁判官、外交官、市民社会のメンバーなど)と建設的な対話を進める能力を発揮しました。

JPEG - 327.3 kb
「国際人権法論」を紹介(ベナン、2017年)

ティグルージャ候補の所信表明

 「世界人権宣言が1948年12月10日にパリで採択されて以来、これまで長い道のりを経ました。国際連合と地域レベルの諸機関は、加盟国と協力して、国際社会の成功例の一つである人権擁護体制を構築しました。1966年に採択された市民的・政治的権利に関する国際規約(自由権規約)と、その保護機関である自由権規約委員会は、この体制の中で特に重要な地位を占めています。

 とはいえ人権の完全かつ全面的な実効性と普遍性に至る試練は、生易しいものではありません。私はフランスの支持を得て、自由権規約委員会委員選挙に立候補し、これらの試練に立ち向かうことに貢献したいと思います。私は人権の推進と全世界的な擁護のために取り組んできたので、今回の立候補は自然の成り行きであるとともに、複数の要素がその根拠となっています。

 何よりもまず、国際的な法的専門知識があります。ヨーロッパ、アフリカ、北アメリカ、ラテンアメリカ、中東において、さまざまな優秀な大学機関や多文化的環境の中で、何年にも及ぶ教育、教職、研究活動を通して獲得した知識です。

 次にメソッドがあります。私は人権問題の総合的な比較分析を基礎とします。人権の普遍性を真摯に受け止めるには、議論の余地のない絶対的な真実に固執することなく、地域・地元の特性や国際人権法の普遍的原則の堅持に基づきながら、開放性と文化多様性の精神に則って、各問題を検討できることが求められます。

 最後に理念があります。人権に対する実践的なアプローチという理念です。権利を明記する規範の方向性を決定することや、規範を明確化することは、必ず論争的、諮問的、外交的議論の成果です。私は制裁力よりも説得力や論証力を信じます。私は自分の専門知識と経験が自由権規約委員会の作業に有益な貢献をもたらすものと確信し、委員に選出された際には、厳格さと独立性をもって職務を果たします」

関連リンク

最終更新日 14/06/2018

このページのトップへ戻る