第4回「思想の夕べ」、1月31日に世界同時開催 [fr]

 「現実と向き合う」、このテーマのもとに第4回思想の夕べが1月31日、世界各地で開催されました。

国際的な文化イベント「思想の夕べ」

 ヨーロッパ・外務省とアンスティチュ・フランセの提唱で2016年に創始されて以来、哲学者、作家、研究者、知識人、学生、アーティスト、政治家らが共通テーマを中心に集うイベントが毎年1月の最終木曜日、フランス内外で開催されています。

 アンスティチュ・フランセが調整役を務める本イベントは、さまざまな文化や知の拠点で開催されます(グランド・ゼコール、大学、研究機関、美術館・博物館、文化センター、劇場、図書館、アンスティチュ・フランセ、アリアンス・フランセーズなど)。

 講演会、対談、フォーラム、ラウンドテーブル、上映会、パフォーマンスアートに加えて、より独創的な形(高等師範学校で開催される模擬ヨーロッパ議会、パリやサン=トゥアンで開催されるマスコラボレーションによる音響創作など)で開催され、登壇者と参加者が現在に対する見方をめぐり議論し、明日の課題(平等、環境保全、教育、都市計画、科学、政治、テクノロジーなど)のための解決策をめぐり討論します。

数字で見る「思想の夕べ」

  • 登壇者1,000人以上
  • 世界5大陸の70カ国
  • フランス内外の120都市
  • 180イベント
  • 参加者20万人
  • 4,100万人がハッシュタグ「#lanuitdesidees」をフォロー

 今年のテーマは「現在と向き合う」です。

 このテーマはわれわれを次のような問いかけに導きます。

  • 現代の課題とどのように向き合うのか(テクノロジー、社会、環境、地政学など)?
  • これらの課題への対応にどう取り組むのか?
  • 即時性の時代にあって、どのようにしてより長期的視野に立つのか?
第4回「思想の夕べ」開催発表記者会見にル・ドリアン・ヨーロッパ・外務大臣が出席
第4回「思想の夕べ」開催発表記者会見にル・ドリアン・ヨーロッパ・外務大臣が出席
© F. de La Mure / MEAE
第4回「思想の夕べ」開催発表記者会見にル・ドリアン・ヨーロッパ・外務大臣が出席
第4回「思想の夕べ」開催発表記者会見にル・ドリアン・ヨーロッパ・外務大臣が出席
© F. de La Mure / MEAE
第4回「思想の夕べ」開催発表記者会見にル・ドリアン・ヨーロッパ・外務大臣が出席
第4回「思想の夕べ」開催発表記者会見にル・ドリアン・ヨーロッパ・外務大臣が出席
© F. de La Mure / MEAE
左から、哲学者で劇作家のカミーユ・ルイ氏、フランス財団のピエール・セラル総裁
左から、哲学者で劇作家のカミーユ・ルイ氏、フランス財団のピエール・セラル総裁
© F. de La Mure / MEAE
人類学者でコレージュ・ド・フランス教授のフィリップ・デスコラ氏(中央)、哲学者で劇作家のカミーユ・ルイ氏(右)
人類学者でコレージュ・ド・フランス教授のフィリップ・デスコラ氏(中央)、哲学者で劇作家のカミーユ・ルイ氏(右)
© F. de La Mure / MEAE
左から、人類学者でコレージュ・ド・フランス教授のフィリップ・デスコラ氏、哲学者で劇作家のカミーユ・ルイ氏、 フランス財団のピエール・セラル総裁
左から、人類学者でコレージュ・ド・フランス教授のフィリップ・デスコラ氏、哲学者で劇作家のカミーユ・ルイ氏、
フランス財団のピエール・セラル総裁
© F. de La Mure / MEAE
アンスティチュ・フランセのピエール・ビュレール理事長(左)
アンスティチュ・フランセのピエール・ビュレール理事長(左)
© F. de La Mure / MEAE
アンスティチュ・フランセのピエール・ビュレール理事長(左)、人類学者でコレージュ・ド・フランス教授のフィリップ・デスコラ氏(右)
アンスティチュ・フランセのピエール・ビュレール理事長(左)、人類学者でコレージュ・ド・フランス教授のフィリップ・デスコラ氏(右)
© F. de La Mure / MEAE

 

フランスの文化・外交ネットワークが積極的に関与

 ヨーロッパ・外務省は同省下の外交・文化ネットワークに、このイニシアティブを支援するよう要請しています。これによりイベントは年を追うごとに、各国の首都圏以外にも広がりました。今年はチュニジアとスペインで各8都市、コロンビアで9都市など、イベントが全国規模で開催されます。思想の夕べは開催期間も1日にとどまらず、とりわけアルゼンチンでは4夜にわたり開催されるほか、アメリカでは5つの特別イベントが開催されます。

 「在外フランス文化ネットワークのおかげで、この国際的規模のイベントはわれわれが外交活動で重視する思想や知識の価値を象徴するものに少しずつなってきました。2019年、イベントはフランス全国に加え、世界70カ国、120都市以上で開催されます」
 
 ジャン=イヴ・ル・ドリアン、ヨーロッパ・外務大臣

ヨーロッパ・外務省で1月31日に開催されたイベントに、フィリップ・デスコラとスイースター・ゲーツが特別招待

 ナタリー・ロワゾー・ヨーロッパ問題担当大臣は、コレージュ・ド・フランス教授の人類学者フィリップ・デスコラと、シカゴ大学教授のアメリカ人アーティスト・都市計画家スイースター・ゲーツをパリのヨーロッパ・外務省に迎えました。現在、世界の未来のための考察の中心的テーマである人間とノンヒューマン、人類と環境、自然と都市の新しい関係をめぐる問いかけに2人の特別ゲストが考えを述べました。

© Judith Litvine / MEAE
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  • フィリップ・デスコラは2000年よりコレージュ・ド・フランスの教授を務め、自然人類学の講座を担当しています。彼はその研究により、現代の環境課題をめぐる考察を一変させ、人文科学に新しい展望をもたしました。研究の集大成として2005年に刊行された大著『自然と文化を超えて』(ガリマール社)は、現代思想の極めて重要な文献です。
  • スイースター・ゲーツはシカゴ大学視覚芸術学部教授(イリノイ州)を務めるアメリカ人美術家で、社会実践を専門とします。彼の芸術実践は、シカゴの恵まれない地区の再生プロジェクトといった社会的関与と切り離せません。2009年に着手され、現在も進行中の不動産アート運動「ドーチェスター・プロジェクト」は、アーティストに加えて、研究家や建築家、地域住民などを巻き込みながら、都市の打ち捨てられた建物を芸術的創造スペースに変えることをめざし、彼らが地域社会の再生に参加できるようにしています。

思想の夕べ2019「現在と向き合う:多国間主義の未来とは?」、日仏会館で開催

 東京の日仏会館で開催された今回の討論会では、元世界貿易機関(WTO)事務局長のパスカル・ラミー氏、環境副大臣の城内実氏、参議院議員の猪口邦子氏が意見交換を行いました。司会は日本経済新聞社上級論説委員の藤井彰夫氏が務めました。

 
 貿易、環境、紛争解決、人権、ヨーロッパ建設など、現代史は多国間交渉システムの設立とその漸進的深化に特徴づけられます。21世紀の課題は地球規模である一方(地球温暖化、移民、貿易戦争、人権など)、この多国間システムは自国優先主義の誘惑により否定され、失速の兆候を見せているように思われます。多国間主義の限界とは何でしょうか? 21世紀の課題に立ち向かうため、どのようにして多国間主義に新たな息を吹き込めばよいのでしょうか? 今回の日仏討論会では、こうした問題が取り上げられました。

 討論会のアーカイブ映像が日経チャンネルで視聴できます。

最終更新日 04/02/2019

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