演出家の宮城聰氏が芸術文化勲章を受章 [fr]

 演出家で静岡県舞台芸術センター芸術総監督の宮城聰氏が4月18日、ローラン・ピック駐日フランス大使により芸術文化勲章シュヴァリエに叙されました。

ローラン・ピック駐日フランス大使が宮城聰氏に勲章を伝達
ローラン・ピック駐日フランス大使が宮城聰氏に勲章を伝達
© Masashi Hirao
芸術文化勲章を受章した演出家の宮城聰氏
芸術文化勲章を受章した演出家の宮城聰氏
© Masashi Hirao
ローラン・ピック駐日フランス大使と宮城聰氏
ローラン・ピック駐日フランス大使と宮城聰氏
© Masashi Hirao

 
 宮城氏は1959年、東京生まれ。演劇を志し、東京大学文学部美学芸術学専修課程在学中、小田島雄志教授、渡邊守章教授、日高八郎教授から演劇論を学びました。

 1990年、劇団「ク・ナウカ」を旗揚げし、東洋体育を応用した俳優訓練法や「二人一役」に基づく演出手法を生み出しました。それと同時に、文楽や歌舞伎といった日本の伝統芸能の技法も継承しました。こうして宮城氏はギリシャ悲劇(ソポクレス作『アンティゴネ』、エウリピデス原作『王女メデイア』)を手がけたほか、『夢幻能オセロー』などでシェイクスピア劇に挑む一方、オスカー・ワイルド作『サロメ』のようなアングロサクソン系作家のより近代的な作品や日本人作家の戯曲を取り上げました。

 宮城氏は2007年より、海外の演出家に広く門戸を開いた静岡県舞台芸術センター(SPAC)の芸術総監督を務めています。現代社会を鋭く描いた作品を世界中から招へいし、国際的な演出家と意思の疎通を図り続けています。世界の多様性を強調しながら、演劇の場を「世界を見るための窓」にすることを願っています。宮城氏はふじのくに⇄せかい演劇祭の芸術総監督でもあります。この演劇祭はクロード・レジ、ダニエル・ジャンヌトー、ジゼル・ヴィエンヌ、オリヴィエ・ピィなどのフランス人演出家をはじめ、世界中の演劇人を定期的に迎えています。

 宮城氏が演出した『マハーバーラタ』は2014年、世界屈指の演劇の祭典「アヴィニョン演劇祭」に日本の現代演劇作品として20年ぶりに正式に招待されました。本作が批評家と観客の双方から絶賛されたことから、2017年に再び招待され、法王庁中庭でオープニング作品『アンティゴネ』を上演しました。アジアの劇団が開幕を飾ったのは、71年の演劇祭史上初の快挙でした。

最終更新日 24/04/2019

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