フランスがインド太平洋防衛政策を発表 [fr]

 フロランス・パルリ軍事大臣は、シンガポールで開催されるイギリス国際戦略研究所(IISS)主催の第18回アジア安全保障会議(シャングリラ対話)で、フランスのインド太平洋防衛戦略に関する参考資料「フランスとインド太平洋における安全保障」最新版を発表します。2019年版は地域諸国との有益な相互依存関係と、共通安全保障のための共同行動を長期的に発展させるというフランスの力強いコミットメントを強調しています。

フランス、インド太平洋地域の大国

 フランスはインド太平洋の国として、この地域に極めて積極的に関与し、安全と安定のために重要な役割を果たしています。世界の主要な成長源であるこの地域では、緊張と紛争のリスクが極めて高まっています。それゆえにフランスとそのパートナー諸国は、この地域に細心の注意を払う必要があります。

 こうした課題に直面するフランスは、「インド太平洋枢軸」の概念を中心に野心的な戦略を展開しました。この概念は以下4つの優先課題を柱とします。

  1. 対話による対立の解決
  2. 地域の安全と安全保障に対する貢献
  3. 地域諸国の戦略的自主性の強化に対する支援
  4. 気候変動対策

 フランスは国連安全保障理事会常任理事国として、またインド太平洋沿岸国として、安全保障のためのコミットメントを改めて示します。この地域にはフランスの海外領土と900万平方キロメートルの排他的経済水域(ZEE)があり、そこで暮らす住民は150万人を超えます。

 フランスはインド洋南部にマイヨット島、ラ・レユニオン島、エパルス諸島、フランス領南方・南極地域を有する一方、太平洋にヌーヴェル=カレドニー(ニューカレドニア)、ワリス・エ・フトゥナ、仏領ポリネシア、クリッパートンを有します。

 フランスは海外領土駐留部隊とインド洋・太平洋の常設軍事施設によって、ヨーロッパ諸国の中で唯一のプレゼンスを確保し、パートナー諸国と並んで地域の安定に貢献しています。

インド太平洋の安全と安定のための強力なコミットメント

 経済活力、成長、イノベーション、技術イノベーションの源であるインド太平洋は、脆弱性をはらんだグローバルな繁栄の源です。それゆえにこの地域の安全保障は極めて重要であり、それは対話と、国際法および多国間で確立されたルールの順守に基づくものでなければなりません。

 北朝鮮の核・弾道ミサイル・化学兵器・生物兵器計画が、北東アジアの安全保障にとってのみならず、国際秩序や不拡散体制にとっても脅威になる中、フランスは国連安保理とヨーロッパ連合において、北朝鮮が拡散計画を停止せざるを得なくなるように、同国の体制に対して講じられた制限措置の実効性ある完全履行を訴えながら、危機に対する政治的解決を促進しています。

 南シナ海の緊張に対しては、フランスは文民・軍事両面で第一級の海洋大国として、航行と上空飛行の自由の原則を主張するとともに、海域の安全保障に貢献し、国連海洋法条約の一様な適用を促進し続けます。フランスはこの海域の主権問題で特定の立場を取らず、すべての当事者に対して対立の平和的解決を呼びかけます。フランスは自国の艦艇がこの地域を通過する際、ヨーロッパのオブザーバーを乗船させ、この海域の課題の重要性に対する意識喚起にも努めました。

 2015年と2016年にフランスとヨーロッパの中心部を襲った越境性の脅威であるテロリズムは、インド太平洋まで飛び火しました。この現象は憎悪に満ちたイデオロギーの拡散や外国人テロ戦闘員のリクルートを通して、地域の安全保障を脅かしています。

 フランスはインド太平洋地域で発生しているリスクや脅威を認識し、安全保障分野の地域協力を努力の主軸の一つとしています。フランスはインド太平洋諸国の多くの国と緊密な関係を結び、そのうちの数カ国の安全保障に防衛協力を通して寄与しています。フランスは積極的なプレゼンスやパートナーシップの発展を通して、さらに安全保障に関するさまざまな地域フォーラムへの参加に力を入れることで、政治的コミットメントを強化しています。

 この参考資料は環境安全保障と共有空間を強調しています。気候変動による減速効果はインド太平洋に直接関係しています。フランスは地域のパートナー諸国と協力しながら、この分野における努力を継続し、強化します。

PDF - 3.6 Mb
フランスとインド太平洋における安全保障-2019年5月(フランス語)
(PDF - 3.6 Mb)
PDF - 3.9 Mb
フランスとインド太平洋における安全保障-2019年5月(英語)
(PDF - 3.9 Mb)

最終更新日 29/05/2019

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