都市と環境、フランスのイニシアティブと日仏交流 [fr]

 国連人間居住計画(ハビタット)主催の世界都市フォーラムが2月8日から13日までアラブ首長国連邦のアブダビ市で開催され、フランスと日本も参加しました。この機会にフランスが都市環境のために進めている行動と、この分野における日仏交流に焦点を当てます。

都市と環境、革新的かつ野心的なフランスの政策

 フランスは気候変動対策と生物多様性の保全に断固として取り組み、都市政策を含むすべての分野で政策努力を重ねています。フランスが都市分野で環境のために進める3つの行動事例を紹介します。

都市における自然

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 都市緑化の発展と推進は、生活環境の質的向上や汚染削減、強靭性の向上など、市民と地球に多くの有益な効果をもたらします。フランスの都市と都市整備事業者は、環境連帯移行省の支援を受けながら、より緑豊かな都市に向けて取り組む一方、パリ市は同市生物多様性保全計画を通して取り組みを進めています。フランスは国外でも専門的知見を共有しています。例えば2019年、日本が議長国を務めたG20において、国際自然保護連合(IUCN)と連携して、気候変動適応に対する自然に基づく解決策に関する報告書を提出しました。

都市のクリーンエネルギーシステム

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 フランスは再生可能エネルギー電気のほかにも、とりわけ都市部の地域冷暖房供給設備を刷新する野心的な政策を通して、冷暖房供給網への再生可能エネルギー導入拡大に取り組んでいます。都市部の冷暖房供給システム数は10年足らずで400から600以上に増加したほか、再生可能エネルギー導入率も25%から50%以上に拡大しました。これにより二酸化炭素(CO2)と大気汚染物質の排出量が削減されるとともに、都市またはその周辺地域の地場エネルギー資源の活用につながりました。

気候変動への適応

 都市と環境の課題は、気候変動適応の課題でもあります。フランスは一例として、都市部に熱が蓄積するヒートアイランド現象の緩和にも取り組んでいます。フランスの自治体は気候変動に伴って強度が増すこの現象に対処するため、自然と植物を利用した「グリーン」な解決策、水の存在を利用した「ブルー」な解決策、都市で使われる資材を利用した「グレー」な解決策を導入しています。

「都市と環境」をめぐる日仏交流

 都市に関連した環境問題は実に多岐にわたります。これまで触れてきたテーマのほかにも、大気の質、衛生設備、ゼロエミッションの輸送モードの利用拡大、光害対策、廃棄物管理などがあります。

JPEG これらのテーマはいずれも日仏交流の枠内で取り上げられています。日仏両国の国土整備を管轄する省庁は2010年以降、持続可能な都市に向けた政策をめぐって対話を続けています。昨年11月にフランスで開催された直近の会合では、都市における自然と気候変動適応をめぐり意見交換が行われました。

 これらの問題はフランス国立土木学校(EMPC)と日本の大学との学術交流でも中心的な位置を占めています。なかでも東京大学とは、都市の水質や大気汚染がテーマとして取り上げられています。

 パリ市の環境専門家派遣団が2019年に東京都を訪問したように、両国の自治体も都市間交流に取り組んでいます。在日フランス大使館とアンスティチュ・フランセ日本は2020年末、都市の強靭性をめぐる日仏討論会を福岡市と横浜市で開催する予定です。

 これらすべての交流は、東京2020オリンピック・パラリンピックとパリ2024オリンピック・パラリンピックを見据えて強化されています。というのも日仏両国は、持続可能な都市という命題と両立可能なオリンピック・パラリンピックに向けて同様の問題に直面しているからです。

最終更新日 17/02/2020

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