フランス、対アフリカ支援「Covid-19健康共同行動」イニシアティブを立ち上げ [fr]

　「Covid-19健康共同行動」イニシアティブは、2020年4月2日のAFD理事会で承認され、健康危機とその経済・社会面への即時的な影響に対する最初の対応となります。その中には、行動を推進する複数の原動力が盛り込まれています。

• 贈与の形で1億5,000万ユーロ
• 国またはAFDのパートナーである公的開発金融機関の短期的課題に対応するため、貸し付けの形で10億ユーロ

　資金提供を加速化するため、適切な方法が用意されます。

　新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大する中、アフリカ諸国は特に脆弱であり、迅速な支援を必要とします。というのも各国の保健システムが脆弱で、長期的に強化すべきであるうえ、危機が世界的な規模であることから、パンデミックの新しい波を避けるためにも、世界のすべての地域が平等に解決策にアクセスできる必要があるからです。

　新型コロナウイルス感染症は、健康面に加えて、経済・社会面にも重大な影響を及ぼし、何よりもまず最貧困の地域と住民に打撃を与えます。AFDが掲げるこの行動計画の目標は、短期的な保健課題に即座に対応するだけでなく、危機後の準備も始めることです。

　このイニシアティブの主要な対象国は、フランスの優先的援助対象であるアフリカ19カ国、島しょ国（マダカスカル、コモロ、ハイチ）、中東です。このイニシアティブは国だけにとどまらず、市民社会組織、公的開発金融機関、民間部門、フランスのグローバルヘルス関連団体も対象とします。

　主要な支援対象分野は以下のとおりです。

• 疫学的サーベイランスの地域ネットワークの強化
• アフリカ諸国の新型コロナウイルス感染症対応計画に対する貢献
• 新型コロナウイルス感染症への対応に取り組むフランスの主要団体（NGO、財団、ネットワーク、研究機関など）に対する支援
• 保健システム強化のための財政支援

　「Covid-19健康共同行動」イニシアティブは、AFDグループに近く合流するエクスペルティーズ・フランスと、その技術支援プラットフォームを特に基盤とします。このプラットフォームはパートナー諸国の能力強化を支援するとともに、優先的援助対象国が多国間レベルで入手可能な手段によりよくアクセスできるようにするために設置されました。

　AFDは2020年4月8日、15億ユーロ規模の債権を市場で発行しました。集まった資金は「Covid-19健康共同行動」イニシアティブの財源に充てられます。

　このフランスのイニシアティブは、多国間機関の行動の補完的な手段として、またヨーロッパ連合（EU）のすべてのアクター間の強力な協力の一環として策定されました。

「『Covid-19健康共同行動』イニシアティブは、フランスが最脆弱国のために世界的なCovid-19対策に貢献する極めて重要な手段です。これにより技術的な専門知識をはじめ、数週間以内に要請が極めて高まる保健システムのための資金、さらに危機が経済や社会に直ちに与える影響のための資金を迅速に動員することができます。また疫学的リスクによりよく対処できるように保健システムを長期的に強化することにも貢献します。公衆衛生上の緊急事態に対する短期的な対策のほかにも、危機の社会的・経済的影響を組み込んだ対応の準備が、ヨーロッパ連合（EU）や国際的な主要ドナーとともに、とりわけこの世界的な連帯の努力に参加する国際開発金融クラブ（IDFC）の作業の一環として進められています」－レミ・リウーAFD長官

「AFDグループは今般のイニシアティブで、特にアフリカ諸国をはじめとする、われわれのパートナー諸国の開発のために迅速かつ効率的な対応を示しています。フランスが多国間レベルで推進するイニシアティブを補完するもので、われわれが経験している未曾有の健康危機に対応するすべてのアクターを2国間援助で支援するというわれわれの意思を示すものです」－ブリュノ・ル・メール経済・財務大臣

「ヨーロッパ・外務省はフランス開発庁（AFD）の『Covid-19健康共同行動』を歓迎します。フランスがアフリカ大陸のために始動する連帯と拡大防止の行動において、わが省の実施機関であるAFDとエクスペルティーズ・フランスの知見と積極的な関与を支えにできることを嬉しく思います。このイニシアティブによって、今般の未曾有の健康危機により必要不可欠となった2国間援助を、多国間レベルで進められている努力と並行し、張り巡らされたネットワークのおかげで、各国のフランス大使館の恒常的な協力を得て、可及的速やかに実施することができます」－ジャン=イヴ・ル・ドリアン・ヨーロッパ・外務大臣

関連リンク

• フランス開発庁（英語）