2012年フランス国民議会選挙

 フランス国民議会選挙が2012年6月10日と17日の両日曜日に実施されました。国民議会議員577人(任期5年)は直接普通選挙で選出されます。今回の選挙ではフランス国外に居住するフランス人が初めて代表(議員11人)を選びました。

Photo : PhotoAlto - JPEG

国民議会議員の選出方法は?

 国民議会議員577人は単記2回投票制による直接普通選挙で選出され、任期は5年です。

 直接普通選挙は民事上・政治上の権利を享有し、法律で定められた欠格事項に該当しない、18歳以上のすべてのフランス人に関係します。選挙人は元老院選挙のように間接選挙ではなく、代表を直接に選出します。

 選挙人は単記2回投票制選挙で、候補者名簿ではなく、候補者1人を選びます。候補者が第1回投票で有効票の過半数かつ選挙人名簿登録者数の25%以上を獲得すれば当選します。いずれの候補者もこれらの条件を満たさなければ、当選者未決となり、第2回投票が翌週の日曜日に実施されます。第1回投票の得票数が有権者の12.5%以上だった候補者のみが第2回投票に立候補できます。最多票を獲得した候補者が当選します。得票数が同数の場合、年長の候補者が当選します。

国民議会議員になるには?

 国民議会選挙に立候補するための要件は以下の通りです。
- 18歳以上であること [1]
- 選挙人の資格要件を満たしていること
- 行政裁判官もしくは憲法院によって被選挙権欠格の宣言を受けていないこと
- 議員職と両立しない職業活動を行使しないこと
- 後見下もしくは保佐下に置かれていないこと
- 国民役務によって課せられる義務を果たしたこと

 立候補は候補者の氏名、性別、生年月日、出生地、住所、職業を明記し、署名した届出書によってなされます。議席に欠員が出る場合、候補者の後任となる補充者に関する同様の届出書も添付します。立候補届出書類は投票日の4週間前の金曜日18時までに県庁に提出します。

選挙区とは?

 各議員は1つの選挙区から選出されます。国民議会選挙の候補者になるには、立候補する選挙区に居住している必要はありません。というのも、いずれの議員も選出された選挙区にかかわらず、全国民を代表するからです。国民議会選挙は国民の選挙です。

 選挙区は選挙法典によって人口を基準に決められています。選挙平等の原則を順守するため、各選挙区は同程度の住民数を代表していなければなりません。2009年7月29日付オルドナンス以来、選挙区数は在外フランス人に関する11を含む577を数えます。2012年、在外フランス人は初めて議員を選びました。

 577選挙区の区割り(フランス語)
- 本土各県の選挙区表(国内法に関するフランス政府公式サイトLégifrance
1部: アンからセーヌ=マリティームまで
2部: セーヌ=エ=マルヌからレユニオンまで
- 憲法第74条で規定されるニューカレドニアおよび海外県・海外自治体の選挙区表(Légifrance)
- 在外フランス人の選挙区地図(フランス外務・ヨーロッパ問題省)

国民議会選挙の日程は?

 第1回投票は2012年6月10日、第2回投票は同年6月17日に実施されました。一部の海外県・海外領土(グアドループ、マルティニーク、ギアナ、レユニオン、サン=ピエール・エ・ミクロン、サン=バルテルミ、サン=マルタン、仏領ポリネシア)の住民は、時差を考慮して前日に投票しました。外国に居住するフランス人は遠距離を考慮して1週間前に投票しました。

 選挙法典は国民議会の権限が「選挙から5年後の6月第3火曜日」に失効すると規定しています。前任の国民議会議員の任期は2012年6月19日(火曜日)深夜0時に満了し、新たに選ばれた議員の任期は2012年6月20日(水曜日)午前0時に開始しました。

国民議会議員の身分は?

 全国民を代表するために選ばれた国民議会議員は、国家主権の行使に参加します。国民議会議員は元老院議員と同じように、職務の遂行に必要な独立性と表現の自由を確保するため、身分が保護されています。この特別な保護は議員特権の原則により認められています。しかしこの身分を認める代わりに、自由な職務遂行を妨害し得る、あらゆる影響から議員職を守るべく代償が課せられます。その結果、国民議会議員はさまざまな義務や禁止事項に従います。

国民議会への女性進出は?

Photo: Assemblée nationale - JPEG フランスで最初の女性国会議員はマルト・シマールです。女性参政権が認められる以前の1943年、アルジェ暫定諮問議会84議席のうち唯一の女性議員でした。

 暫定諮問議会は1944年にパリに設置され、マルト・シマールをはじめ、リュシー・オーブラック、マドレーヌ・ブローン(写真)など女性議員10人を数えました。

 マドレーヌ・ブローンは憲法制定議会に続いて国民議会で女性初の副議長になりました。

 1945年10月に実施された憲法制定議会選挙で、女性参政権が初めて認められ、女性議員33人が誕生しました。1946年11月の選挙の結果、国民議会で女性が42議席を占めました。1946年来、女性議員数は大きく上下しました。第5共和政下の第1、第2、第4、第5立法期に最少(8人)となり、前回満了を迎えた第13立法期では最多(107人)でした。

出典:フランス国民議会ホームページ

[1国民議会議員の被選挙権年齢は23歳以上でしたが、2011年4月14日付組織法第2011-410号によって引き下げられました。これと同時に、元老院選挙に立候補できる最低年齢が30歳から24歳に引き下げられました。

最終更新日 12/05/2017

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