外国に広まるフランス発祥の音楽祭、フェット・ド・ラ・ミュージック [fr]

 フェット・ド・ラ・ミュージックは30年近く前から毎年6月21日、フランスの街頭を埋め尽くしています。この夏の風物詩は、年を追うごとに、外国のフランス文化網の活力のおかげで国際的なイベントになりました。

 今年で31回目を迎えるフェット・ド・ラ・ミュージックは、50年前に誕生して大きな文化・社会現象を巻き起こしたポップ・ミュージックがテーマです。2012年6月21日はポップアート、60年代の曲、独創的な伝説のバンドが大きくクローズアップされます。

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 毎年、アマチュアやプロのミュージシャンによるライブコンサートが、公園や街頭はもとより、バー、レストラン、建物の中庭から、美術館、刑務所、病院といった意外な場所に至るまで、ありとあらゆる場所で開催されます。フェット・ド・ラ・ミュージックは1982年にフランスで誕生し、1985年のヨーロッパ音楽年をきっかけに外国にも広まり始めました。

 今日では、この世界最大の音楽イベントは世界各地で開催されています。大規模な大衆向けの無料イベントは2011年、123カ国で開催されました。この数字は2012年、さらに増える見通しです。イタリアやコロンビア、ギリシャ、ルクセンブルクなどでは国を挙げたイベントです。ジュネーヴやバルパライソといった大都市でも開催されます。

 今年はユニークなイベント「レ・ゼコー・ド・ラ・フェット」が、パリのラ・ベルヴィロワーズで開催されます。施設面積2,000平方メートルを超える独立系アートスペースで、あらゆる表現・実験形態を多元的に扱っています。ここでマルチメディアで巡る世界のフェット・ド・ラ・ミュージックが一般来場者向けに紹介されます。世界各地の開催者からインターネットを通じて、リアルタイムもしくは時間差で送られてくる写真が会期中に投影されます。フェット・ド・ラ・ミュージックの多様性とコンセプトの普遍性を前面に押し出すことが狙いです。

 最初のフェット・ド・ラ・ミュージックは1982年6月21日、夏至の日にフランスで開催されました。当時のジャック・ラング文化大臣と文化省のモーリス・フルレ音楽・舞踏局長が、イベント創設を推進しました。より古典的な音楽と並んで、ロック、ジャズ、シャンソンにも居場所を与えたいと望んだのです。中でもアマチュアの演奏に光を当てようとしました。

 当時、フランスでは500万人が、若者の2人に1人が何か楽器を演奏していました。この人たちを街頭デビューさせない理由があるでしょうか?「1982年6月21日は生涯で一番緊張した」とジャック・ラング元大臣は笑顔で当時を振り返ります。幸いにも100万人近いフランス人が「音楽をやろう」というスローガンに応えました。初回から全国で好評を博し、メディアにも大きく取り上げられました。

 フェット・ド・ラ・ミュージックはフランス文化網の活力のおかげで、さらに音楽学校、市民団体、市町村などの地元関係団体の協力と相まって、国境を越えて大きく広がりました。

 フランス文化省は1994年来、イベントの国内外の調整役を創造・研究・計画開発協会(ADCEP)に委託しています。その任務はイベントの広報活動、芸術的・技術的アドバイス、プログラムの統括・実行、広報資材の提供などです。ADCEPは当然ながら、業者や在外機関(フランスの大使館や文化施設、アリアンス・フランセーズなど)と協力しながら活動しています。

 アリアンス・フランセーズ財団で文化事業を担当するローランス・ララトンヌは、フェット・ド・ラ・ミュージックはフランコフォニー祭と並んで、アリアンス・フランセーズが世界中で開催する二大イベントの一つであると説明します。「世界中で大いに盛り上がります。厳選されたプログラムは、フランス人ミュージシャンが各地でイベントに参加することもあるとはいえ、あくまでも地元アーティストをメインに構成されます」

 ヨーロッパでは、各地の運営者や関係機関のネットワークが1995年にヨーロッパ音楽祭協会を結成しました。これにより国境を越えたミュージシャンの交流が可能になっています。今年はドイツのブレーメンとポーランドのチェンストホヴァが、新たにこのネットワークに加わりました。

 各国の文化的特性をどう考慮すべきでしょうか? フェット・ド・ラ・ミュージックの総合コーディネーターを務めるシルヴィー・カナルは、「もちろん文化的な適合はあります。北欧では聖ヨハネ祭があるので、6月21日の数日後に開催されます。南半球は初冬なので、どちらかといえば室内で開催されます」と説明します。

 ということは、世界共通の音楽祭なのでしょうか? カナル氏は一つのヒントを与えます。「この音楽祭はどこでも好評を博しています。老若男女を問わず、だれでも自由に参加できる、大衆向けの大規模イベントだからです。だれもが演奏したり、歌ったりもできます。音楽は極めて親しみやすい芸術ですし、何よりも世界共通の言語です」

 この大イベントのキーワードは今でも、無料、音楽の発見、好奇心です。フェット・ド・ラ・ミュージックは音楽を楽しむ人すべてのものです。これは文化的実践の民主化を進める格好の手段です。

参照ホームページ
- フェット・ド・ラ・ミュージック
- ラ・ベルヴィロワーズ

日本におけるフェット・ド・ラ・ミュージック
- 関西日仏学館では6月30日(土)に開催!
- 札幌アリアンス・フランセーズでは6月23日(土)に開催!
- 音楽の日2012-東京日仏学院(6月17日開催)
- フランス音楽祭2012-アリアンス・フランセーズ愛知フランス協会(6月17日開催)

最終更新日 21/06/2012

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