振付家・舞踏家の天児牛大氏が芸術文化勲章コマンドゥールを受章

 振付家・舞踏家の天児牛大氏は1月9日、芸術文化勲章コマンドゥールをティエリー・ダナ駐日フランス大使から授与されました。

天児牛大氏とティエリー・ダナ駐日フランス大使
天児牛大氏とティエリー・ダナ駐日フランス大使
天児牛大氏とティエリー・ダナ駐日フランス大使
天児牛大氏とティエリー・ダナ駐日フランス大使
振付家・舞踏家の天児牛大氏
振付家・舞踏家の天児牛大氏

 天児氏は1949年12月31日、神奈川県横須賀市生まれ。東京でクラシックダンスやモダンダンスを学んだ後、舞踏集団「大駱駝艦」(1972-1979)の旗揚げに参加しました。その後、男性だけで構成される舞踏カンパニー「山海塾」を創設し、成功を収めます。

 舞踏創始者である土方巽の初期の活動から15年後に生まれた山海塾は、いわゆる「舞踏第2世代」に属します。何よりもまずフランスで、さらにヨーロッパ、アメリカで評価を確立しました(世界40カ国以上、延べ700都市以上で公演)。

 山海塾は1979年、在日フランス大使館のジェラール・コスト文化参事官の力添えでパリに渡り、当時まだ知る人が少なかった舞踏の上演を可能にした唯一の劇場、カレ・シルヴィア=モンフォールで公演を行いました。天児氏は国際的な活躍の起点となったフランスを、第2の祖国とみなしています。

 山海塾は世界中で30年近く公演を重ねる一方、パリや日本をはじめ、世界各地でワークショップやマスタークラスを指導し、その独自スタイルが今やコンテンポラリーダンスのみならず、演劇や絵画、ファッション、写真など、多岐にわたる分野でますます多くのアーティストに影響を与えています。今日、最も海外公演が多い日本のカンパニーの1つに数えられる山海塾は、中でもフランスとパリ市立劇場を特に重視しています。

 フランス文化通信省が認可する芸術文化勲章は、「芸術もしくは文学の分野における創作活動によって、またはフランスおよび世界で芸術・文学の普及にもたらした貢献によって、目覚しい功績を挙げた人物」を顕彰するものです。

最終更新日 17/01/2019

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