公現祭

L’Épiphanie

フランス北部のガレット・デ・ロワ
フランス北部のガレット・デ・ロワ
Photocuisine
フランス南部のガトー・デ・ロワ
フランス南部のガトー・デ・ロワ
Fotolia.com

 
 公現祭は1月6日または1月2日から8日の間の主日(日曜日)に、すべてのキリスト教会で行われる祝祭です。フランス語の「épiphanie」の語源はギリシャ語の出現を意味する「epiphaneia」で、東方からイエスを礼拝するためにベツレヘムを訪れた三博士へのイエスの「顕現」を祝います。19世紀以降、王様の日とも呼ばれるようになり、フェーヴとガレット・デ・ロワが東方三博士の供物の象徴となりました。

 東方の三博士

 公現祭の儀式では、この日の3つの神秘があたかも一体かのように語られます。それは東方の三博士の礼拝、イエスの洗礼、(水がぶどう酒に変わった)カナの奇跡です。とはいえ今日では、「東方の三博士の祭典」と「ガレット・デ・ロワ」が、ほとんどすべての注目を集めます。7世紀から伝わる伝承によれば、福音書が語る東方の三博士は実は王様だった、三賢王だったと言われます。メルキオール、ガスパール、バルタザールの3人です。この3という数字は極めて象徴的です。何よりもまず3つの大陸(アジア、アフリカ、ヨーロッパ)を、さらにノアの3人の息子(セム、ハム、ヤペテ)、福音書に記された3つの贈り物(黄金、乳香、没薬)を象徴します。

 ガレット・デ・ロワ、フランスの伝統

 三賢王の祝日には、陶製の小さな人形「フェーヴ」が1つ隠されたケーキを切り分ける伝統があります。フランスには2種類のケーキがあります。フランス北部では、冬の後に再来する光を象徴化した黄金色で平らな円形のパイで、中にはアーモンドクリームが詰まっています。南部から南東部にかけてのプロヴァンス地方では、砂糖漬けのフルーツが入った輪状のケーキやブリオッシュです。

 移り変わる習慣

 フランスでは14世紀からガレット・デ・ロワを食べる習慣があります。16世紀から17世紀には、この習慣が異教的とみなされ、根絶しようとする動きが幾度もありました。17世紀から1910年代にかけては、パン屋がガレット・デ・ロワを客に振る舞う習慣がありました。ガレットは現在どこのパン屋でも販売され、中には12月中旬から1月末まで提供する店もあります。

PDF - 516.2 kb
日本のガレット・デ・ロワ販売店リスト
(PDF - 516.2 kb)

最終更新日 11/01/2018

このページのトップへ戻る