インド太平洋における日仏防衛協力 [fr]

 フランス海軍の戦術艦隊「ジャンヌ・ダルク」は5月11日から16日まで、多国間訓練「ARC21」に参加しました。フランス陸軍の部隊が初めて日本国内の陸上演習に参加しました。

多国間統合訓練「ARC-21」 、フランス陸軍が日本国内の訓練に初参加(2021年5月11-16日)

 ヘリコプター搭載型水陸両用艦「トネール」とフリゲート「シュルクーフ」で構成されるフランス海軍の戦術艦隊「ジャンヌ・ダルク」は5月11日から16日まで、多国間訓練「ARC21」に参加しました。今回の訓練は陸上と海上の両方で実施され、フランス、日本、オーストラリア、アメリカの4カ国が参加しました。フランス陸軍の第6軽機甲旅団の隊員で構成される艦載戦術部隊(GTE)が最初の着上陸訓練後、日本の陸上自衛隊およびアメリカ海兵隊と地上演習を行った一方、4カ国の艦艇9隻が対空戦、対潜水艦戦、対水上戦などの各種作戦の訓練を実施しました。さらに共通の知見を向上させるため、艦載機や舟艇も活用されました。

 今回の訓練「ARC-21」によって、自由で開かれたインド太平洋のために手を携えて尽力する4カ国の能力を強化することができました。フランス陸軍の部隊が日本国内で陸上演習に参加するのは初めてでした。

 「ジャンヌ・ダルク」ミッションは、フランス海軍士官候補生が海上訓練によって初期教育を補完する長期の遠洋練習航海です。このミッションを通して、戦略的利益に係る水域に関する知識を維持できるほか、日本を含むフランスのパートナー諸国との相互運用性を向上させることができます。

 太平洋地域への展開は、北朝鮮の制裁回避対策に参加する機会にもなりました。フランス海軍のフリゲート「プレリアル」も2カ月前に参加しました。こうした積極的関与は、アメリカ、オーストラリア、日本を含むパートナー諸国と連携して、国際法を遵守させるというフランスの意思の表れです。これはインド太平洋地域の安全保障のための我が国の行動の一側面です。

多国間統合訓練「ARC-21」 、フランス陸軍が日本国内の訓練に初参加
多国間統合訓練「ARC-21」 、フランス陸軍が日本国内の訓練に初参加
多国間統合訓練「ARC-21」 、フランス陸軍が日本国内の訓練に初参加
多国間統合訓練「ARC-21」 、フランス陸軍が日本国内の訓練に初参加

フランス戦術艦隊「ジャンヌ・ダルク」が佐世保寄港、多国間統合訓練「ARC-21」に向けて準備(2021年5月9日)

 ヘリコプター搭載型水陸両用艦「トネール」とフリゲート「シュルクーフ」で構成されるフランス軍の戦術艦隊「ジャンヌ・ダルク」が5月9日、海上自衛隊佐世保基地に入港しました。「シュクルーフ」は入港の数日前、海上自衛隊の補給艦と洋上補給を実施しました。

 「ジャンヌ・ダルク」ミッションは、フランス海軍士官候補生が海上訓練によって初期教育を補完する長期の遠洋練習航海です。加えてこのミッションは、戦略的利益に係る水域に関する知識の維持を図るほか、日本を含むフランスのパートナー諸国との相互運用性の向上に努めます。

 今回の太平洋地域への展開は、北朝鮮の制裁回避対策に参加する機会にもなりました。フランス海軍のフリゲート「プレリアル」も2カ月前に参加しました。こうした積極的関与は、アメリカ、オーストラリア、日本を含むパートナー諸国と連携して、国際法を遵守させるというフランスの意思の表れです。これはインド太平洋地域の安全保障のための我が国の行動の一側面です。

 今回の佐世保寄港は、とりわけ5月11日から16日の6日間にわたり、フランス、オーストラリア、アメリカ、日本の4カ国が参加して実施される統合訓練「ARC-21」をはじめ、今後のミッションに向けた準備を行うことが目的でした。「ARC-21」は「ジャンヌ・ダルク」ミッションにとって、多国間共同訓練「ラペルーズ21」に次ぐ2度目の大規模多国間訓練です。

 フィリップ・セトン駐日フランス大使は5月10日、長崎県佐世保市を訪れ、艦隊の乗組員や士官候補生と面会したほか、海上自衛隊佐世保地方総監の出口佳努海将と会談しました。

フランス戦術艦隊「ジャンヌ・ダルク」が佐世保寄港
フランス戦術艦隊「ジャンヌ・ダルク」が佐世保寄港
フランス戦術艦隊「ジャンヌ・ダルク」が佐世保寄港
フランス戦術艦隊「ジャンヌ・ダルク」が佐世保寄港

フランス海軍と日本の海上自衛隊、インド洋と東シナ海でほほ同時期に共同訓練を実施(2021年5月1日・4日)

 海上自衛隊の護衛艦「せとぎり」が5月1日、ソマリア沖・アデン湾で、海賊行為対策に取り組むアタランタ作戦および不正取引対策に取り組むタスクフォース150を支援するフランスの空母打撃群と共同訓練を実施しました。他方、フランスのフリゲート「シュルクーフ」は5月4日、東シナ海で、日本の補給艦「ましゅう」と洋上補給訓練を実施しました。これほど遠く離れた海域でこれらの訓練活動がほぼ同時期に実施されたことは、フランス海軍と日本の海上自衛隊の協力が充実していると同時に、この協力がインド太平洋で行われていることを示しています。

 空母「シャルル・ド・ゴール」を旗艦とするフランスの空母打撃群は2021年2月21日から今夏まで、「クレマンソー21」ミッションの一環として展開されています。この空母打撃群はシャンマル作戦を組み入れながらテロとの戦いに参加し、地中海、インド洋、アラビア・ペルシャ湾の戦略的利益地域に展開されます。アラビア・ペルシャ湾では、3月17日から20日まで、日本の護衛艦「ありあけ」を含む外国のパートナーと協力して多国間海上演習「GASWEX」を実施しました。

 フランスのフリゲート「シュルクーフ」は、強襲揚陸艦「トネール」を旗艦とする練習艦隊「ジャンヌ・ダルク」に所属しています。フランス海軍訓練ミッション「ジャンヌ・ダルク」は、仏海軍士官候補生が海上訓練によって初期教育を補完する長期の遠洋練習航海です。この練習航海を通して戦略的利益に係る水域に関する知識を維持することもできます。さらに日本を含むフランスのパートナー諸国との相互運用性を向上させることができます。同ミッションは4月5日から7日まで、アメリカ、オーストラリア、インドの海軍および日本の海上自衛隊と多国間共同訓練「ラペルーズ21」を実施しました。フランス海軍と日本の海上自衛隊は今後数週間以内に、新たな共同訓練を実施する予定です。

日仏共同訓練、インド太平洋の2つの海域で実施
日仏共同訓練、インド太平洋の2つの海域で実施
日仏共同訓練、インド太平洋の2つの海域で実施
日仏共同訓練、インド太平洋の2つの海域で実施
日仏共同訓練、インド太平洋の2つの海域で実施
日仏共同訓練、インド太平洋の2つの海域で実施

最終更新日 07/06/2021

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