サヴォワ風チーズフォンデュ
La fondue savoyarde
チーズ好きにはたまらないチーズ料理の代名詞です。芳醇な香りが漂う、滑らかでとろりとした……。作り方は数種類のハードチーズをおろして、ニンニクをこすりつけたフォンデュ鍋に入れ、白ワインを加えて溶かします。
アルプス地方の名物ですが、元をたどれば田舎料理で、主な材料であるチーズの種類は地域によって変わります。コンテ、カンタル、エメンタール……。香り豊かにするために、多少熟成したチーズを組み合わせることが多いようです。サヴォワ地方の極上のチーズフォンデュは、長期熟成のボーフォール、よりフレッシュな風味の若いボーフォール、白ワイン、キルシュで作られます。
いよいよ味わう時間です。卓上コンロにフォンデュ鍋がセットされた食卓を皆で囲むと、思わず笑みがこぼれて会話も弾みます。ひと口大に切ったパンをフォークに刺して、とろとろチーズに浸します。合わせるワインはもちろんサヴォワ産の力強い辛口白ワイン、副菜にサヴォワ地方のシャルキュトリー(食肉加工品)やクルミ風味のドレッシングで味つけしたサラダがおすすめです。
下準備15分、調理7~10分
6人分
フォンデュ
- 若いボーフォールチーズ600グラム
- 長期熟成のボーフォールチーズ600グラム
- ニンニク2かけ
- バター大さじ1強
- 辛口白ワイン600cc
- キルシュ70cc
- おろしたてのナツメグ
- 挽きたてのコショウ
具材
- 大きなパン・ド・カンパーニュ(田舎風パン)
- パンを厚めにスライスし、ひと口大に切り分けます。2種類のチーズを厚めにスライスします。
- ニンニクをみじん切りにし、バターと一緒にフォンデュ鍋に入れます。ゆっくりと溶かしてフォンデュ鍋の内側に塗りつけ、ボーフォールのスライスを入れます。
- 白ワインを加えて弱火にかけ、チーズが完全に溶けるまで、木べらで8の字を書くように混ぜ続けます。さらにかき混ぜながら、コショウ、おろしたナツメグ一つまみ、キルシュで香りをつけます。
- フォンデュ鍋を卓上コンロの上に置き、フォークでパン切れを刺して、とろとろのチーズをからめながらいただきます。食事中ずっと軽くぐつぐついう程度にコンロの火加減を調整します。
おすすめの付け合わせ
サヴォワ産のシャルキュトリー(食肉加工品)、クルミオイルとスペイン・ヘレス産のシェリービネガーをベースにしたドレッシングであえたサラダ
アレンジ例
乾燥のセップ茸(ポルチーニ茸)とアミガサ茸50グラムをぬるま湯に2時間つけます。水気をよく切って、キルシュと同じタイミングで溶けたチーズに混ぜ込みます。
おすすめのワイン
力強い辛口白ワインまたは芳醇な香りのルーセット・ド・サヴォワ