第1回パリ平和フォーラム開催 [fr]

 国際緊張が高まり、地球規模の課題に対する解決策はかつてないほど緊急を要します。こうした課題に直面する中、第1回パリ平和フォーラムが11月11日から13日まで、パリのラ・ヴィレットのグランド・アルで開催されました。グローバル・ガバナンスのすべてのアクターを一堂に集め、多国間主義と集団的行動の具体化に取り組みました。

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 パリ平和フォーラムは、政治アクター、市民、地球規模の課題(武力紛争、地球温暖化、インターネットの不安定化など)に対する解決策の探求と実行に取り組むすべてのアクター間の距離を縮めました。市民社会アクター、地域・国際機関の指導者、各国首脳が、明日の解決策を浮かび上がらせるため、フォーラムで自由に会談しました。

© Judith Litvine / MEAE
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© Frédéric de La Mure / MEAE
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 パリ平和フォーラムは本質的な点、形式の両面で、従来の首脳会議や展示会、国際会議のように構想されてはいません。ガバナンス分野における今日の課題に対する革新的な解決策を中心として、すべてのプログラムが構成されます。

 フォーラムは平和と安全、環境、開発、包摂的経済、新技術という5つのテーマを柱とします。われわれが直面する課題は分野の垣根を越えています。パリ平和フォーラムはその点を明確に認識しています。

 第1次世界大戦終結から100年、パリ平和フォーラムは行動の緊急性を改めて示しました。それには具体的な行動、表現の仕方の自由、すべての関係者間のオープンな対話が不可欠です。

PDF - 125.3 kb
パリ平和フォーラムに際して発表された国際諸機関との共同声明(英語)
(PDF - 125.3 kb)

エマニュエル・マクロン大統領の開会のあいさつ

マクロン大統領のあいさつの全文

ラ・ヴィレット、2018年11月11日

 親愛なる友人の皆さま、

 各国首脳の皆さま、

 親愛なる友人、

 ここで一言だけ、歓迎のごあいさつを申し上げたいと思います。

 第1次世界大戦休戦100周年記念式典の一つの映像が、おそらく歴史に残るでしょう。それはかつて交戦した国々の首脳84人がパリの凱旋門の下で、平和のうちに一堂に会した映像です。とはいえ、将来どうなるか分からないのは、この映像がどう解釈されるかです。国家間の恒久平和の鮮明な象徴となるか、逆に新たな混乱に陥る前に世界が一つにまとまった最後の瞬間の写真となるか?それはわれわれ次第です。

 われわれが生きる世界は、経済危機、環境危機、気候危機、移民問題など、われわれの社会を揺るがす危機によって脆弱化しています。テロ、化学兵器や核兵器の拡散、サイバー犯罪など、絶えず襲いかかる脅威の度重なる出現によって脆弱化しています。人々が待ち望む将来展望を標的にするナショナリズム、人種主義、反ユダヤ主義、過激主義といった悲しい熱情の再来によって脆弱化しています。

 われわれがパリ平和フォーラムを開催したいと思った理由もそこにあります。このフォーラムは毎年開催され、各国首脳はもちろん―ご賛同、ご列席いただいた皆さまにこの場を借りて感謝申し上げます―、国際機関、非政府組織、地方当局、市民団体、企業、財団、知識人、ジャーナリスト、活動家などを代表される方々、トリシャさんがおっしゃったように、今日世界に属し、世界を変えることができるすべての人々にお集まりいただくことを目的とします。

 このパリ平和フォーラムは毎年、この平和を築く作業が毎年少しずつ前進するため、具体的な活動を推進すべく人々にお集まりいただくことを目的とします。そうした理由からも、ここにご出席いただいた2018年ノーベル平和賞共同受賞者のナディア・ムラド氏に感謝の意を表します。後ほど、イラク北部のシンジャールのための財団を通して平和を強化する極めて具体的な計画を発表していただきます。(ナディア氏に)ありがとうございます。

 親愛なる友人の皆さま、われわれが今日ここにいるのは、100年前に戦死したすべての人が、クレマンソーが述べたように、われわれに対して権利があるからです。これはわれわれの義務なのです。100年前、われわれは平和を勝ち取ることができませんでした。フランスとドイツが対立し続けたからです。屈辱から恐慌、全体主義の台頭に至り、20年後、戦争が再び勃発しました。だからこそ、この最初のパリ平和フォーラムの開会のあいさつを、アンゲラ・メルケル首相に是非ともお願いしたいと思いました。親愛なるアンゲラ、どうもありがとう。

 100年前、先人たちは恒久的な平和を築こうとしました。彼らは国際協力の最初の形である国際連盟を創設しました。しかし一部の単独行動主義、経済恐慌、道徳的危機、ナショナリズムなどに乗り上げて大破しました。このパリ平和フォーラムの開会にあたって、お言葉をいただくお2人目にアントニオ・グテーレス国連事務総長を希望した理由もそこにあります。親愛なるアントニオ、ご出席に感謝します。

 皆さま、お話しは以上です。ご出席いただいたことに心から感謝申し上げます。メルケル首相、グテーレス事務総長、ご出席とお言葉に感謝します。それではお2人にお願いします。皆さま、ありがとうございました。

ガバナンス解決策の提唱者がフォーラムの主役

 今夏の公募に寄せられた900件近い応募の中から選出された120件のプロジェクトが、2018年11月11日から13日までパリで発表されました。選出されたガバナンス解決策の提唱者は、展示会や会議でよく行われるように、自分たちの行動を単に紹介するだけではありませんでした。

動画:11月11日のまとめ

 第1回パリ平和フォーラムに参集した彼らは、行動のための地球村として構想された本イベントの中心的な存在でした。プロジェクト提唱者は具体的な解決策の探求と実施に取り組むアクター共同体です。

 フォーラムは長期的な視野に立ちます。その趣旨は、どれほど重要なイニシアティブでも、単に光を当てるだけでなく、それらのイニシアティブを強化し、その成長と実行を支援することです。専門家で構成されたフォローアップ委員会が、11月11日から13日までパリで発表されるプロジェクト120件の中から10件を1年間支援します。

parispeaceforum.org - JPEG

数字で見るパリ平和フォーラム

  • グローバル・ガバナンス・プロジェクト公募に848件が応募
  • 42カ国のガバナンス解決策120件を選出
  • プロジェクト提唱者350人、講演者200人、招待者数千人
  • 80を超える討論会、ピッチ形式による130のプロジェクト発表会
  • 招待国105カ国(60カ国が参加確定)と30の国際機関の代表者が出席
  • 80人が参加する3日間のハッカソン。グローバル・ガバナンスの課題や財務データの透明性をめぐって、社会科学、情報科学、データ、経済の領域の集団的知性を結集

 パリ平和フォーラムは1901年法に基づく非営利団体です。国立政治学財団(全国の政治学院の運営母体)、ケルバー財団、モ・イブラヒム財団、フランス国際関係研究所、ヨーロッパ・外務省が代表するフランス共和国が集まる団体です。

 ヨーロッパ・外務省分析・予測・戦略センターのジュスタン・ヴァイス所長が、本フォーラムの議長を務めます。

最終更新日 17/01/2019

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