イギリス、フランス、ドイツ、アメリカがシリアの化学兵器に関する共同声明を発表 [fr]

 グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国のボリス・ジョンソン外務大臣、フランス共和国のジャン=イヴ・ル・ドリアン・ヨーロッパ・外務大臣、ドイツ連邦共和国のジグマー・ガブリエル外務大臣、アメリカ合衆国のレックス・ティラーソン国務長官は11月8日、シリアにおける化学兵器に関する共同声明を発表しました。

 国連安全保障理事会の全会一致の決定によって創設された機関である、国際連合と化学兵器禁止機関(OPCW)の合同調査メカニズム(JIM)は10月26日、バッシャール・アル=アサド政権が2017年4月4日のハーン・シャイフーン市におけるサリンガス使用の首謀者であると結論づけました。私たちはJIMの結論、専門家意識、独立性に全幅の信頼を置きます。シリア政府は特に化学兵器禁止条約をはじめとする国際法に違反しました。私たちはこの卑劣な行為を非難するとともに、シリア政府にすべての化学兵器使用を即時停止し、保有するすべての化学兵器をOPCWに申告するよう強く求めます。

 JIMは2016年9月にウム・ハウシュ町で2日連続で行われたマスタードガス攻撃の首謀者がダーイシュ(「イスラム国」)であることも確認しました。私たちはこの卑劣な行為も非難するとともに、おぞましいこのテロ組織を徹底的に撃破するという決意の下に団結しています。私たちはだれによって行われようとも、どこで行われようとも、化学兵器の使用を非難します。

 私たちは国際社会がシリアの化学兵器使用事案に関する調査を続けることが極めて重要であることを認めます。それゆえに私たちは、国連安保理にJIMの調査能力を維持することを切望します。私たちは化学兵器使用の首謀者が釈明しなければならないことを告げる明確なシグナルを送るため、OPCW執行理事会にJIMの報告書に対応した措置を講じるよう要求します。

 遺憾ながら、これはシリアにおける化学兵器使用の首謀者を特定した最初の報告書ではありません。JIMは2016年、シリア政府が2014年と2015年の少なくとも3回の攻撃で、化学兵器として塩素ガスを使用した首謀者であり、ダーイシュが2015年のマスタードガス使用事案の首謀者であるという結論に達しました。

 JIMにはまだ多くの仕事があります。OPCWはハーン・シャイフーン攻撃の1週間前、わずか15キロメートルしか離れていないシリアのアル・ラターミナ町で、サリン攻撃が「おそらく行われた」ことを明らかにしたばかりです。攻撃の描写は、シリア政府の特徴を示しています。

 首謀者が自分の行為を釈明し、これらの卑劣な攻撃の犠牲者が相手に非を認めさせるため、さらに二度とこうした行為が繰り返されないようにするため、今では国際社会の断固とした対応が極めて重要です。このような報告書を受けて、安保理とすべての理事国には、国際的な不拡散体制を堅持し、従前の約束を順守する共通の責任があります。

最終更新日 17/01/2019

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