ジャン=ピエール・メルヴィル監督生誕100周年 [fr]
フランスのジャン=ピエール・メルヴィル監督生誕100年を記念して、一連のイベントが12月10日まで、東京と横浜で開催されます。
フランスではメルヴィル監督生誕100年を迎える今年、映画評論家アントワーヌ・ド・ベックの新著『ジャン=ピエール・メルヴィル、ある一生』が先日刊行されるなど、その足跡に改めて光が当てられています。日本でもアンスティチュ・フランセ日本が、アンスティチュ・フランセパリ本部の協力と、ジャン=ピエール・メルヴィル財団の支援を受けて、ヌーヴェル・ヴァーグの「精神的な父」の一人とされるメルヴィル監督の生涯と業績をたどる一連のイベントを開催します。
メルヴィル監督は今でも、その作品を通して、フィルム・ノワール(暗黒映画)の巨匠として君臨しています。暗闇の雰囲気、ギャングの世界、占領下の不安な時代を描くことにかけては、彼の右に出る者はいません。
私たちが日本でメルヴィル監督に捧げるオマージュは、この偉大な映画作家にふさわしいものです。特集上映会では代表作の修復版が上映されるほか、貴重な資料が展示される展覧会や、日本、フランス、香港から映画監督や批評家を招いた国際シンポジウムも開催されます。
フランスや世界の映画史に深く足跡を刻んだメルヴィル監督の作品を、往年のファンの方も、初めて見る方も、この機会にぜひスクリーンでご堪能ください。
映像・音楽部門主任
ヌーレディン・エサディ
プログラム
東京
展覧会「生誕100年 ジャン=ピエール・メルヴィル、暗黒映画の美」
【会期】 9月26日(火)~12月10日(日)
【会場】 東京国立近代美術館フィルムセンター展示室(7階)
※オリヴィエ・ボレール(本展企画者、記録映画『コードネームはメルヴィル』監督)による講演会「メルヴィル再発見-生誕100年を迎えて」が11月4日(土)に開催されます。同時通訳付き。
ジャン=ピエール・メルヴィル生誕100年記念イベント
作品上映
【会期】 11月4日(土)、5日(日)
【会場】 アンスティチュ・フランセ東京 エスパスイマージュ
【上映作品】 1日目:「勝手にしやがれ」(ジャン=リュック・ゴダール監督、1960年)、「アスファルト・ジャングル」(ジョン・ヒューストン監督、1950年)、「蛇の道」(黒沢清監督、1998年)、2日目:「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」(ジョニー・トー監督、2009年)、「コードネームはメルヴィル」(オリヴィエ・ボレール監督、2008年)
国際シンポジウム
【日時】 11月5日(日)17:30
【会場】 アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
登壇者:オリヴィエ・ボレール(ジャン=ピエール・メルヴィル展企画者・映画監督)、黒沢清(映画監督)、ロジャー・ガルシア(香港国際映画祭エグゼクティブ・ディレクター)、伊藤洋司(中央大学、フランス文学、映画批評)
司会:土田環 (早稲田大学、映画学、表象文化論)
ジャン=ピエール・メルヴィル監督特集上映
【会期】 11月11日(土)~11月17日(金)
【会場】 角川シネマ新宿
【上映作品】 「ある道化師の24時間」(1946年)、「海の沈黙」(1947年)、「モラン神父」(1961年)、「いぬ」(1962年)、「賭博師ボブ」(1955年)、「影の軍隊」(1969年)、「仁義」(1970年)
横浜
横浜シネクラブ「生誕100年 ジャン=ピエール・メルヴィル特集」
【日時】 12月9日(土)14:00より
【会場】 東京芸術大学(横浜・馬車道校舎)大視聴覚室
【上映作品】 「仁義」(1970年)、「コードネームはメルヴィル」(オリヴィエ・ボレール監督、2008年)
※上映後、岡田秀則氏(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)によるアフタートークを予定。